令和8年7月号
- 7月1日
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梅雨入り以後、一気に湿度が増して不快な暑さを感じるようになってきました。これからは晴天や雨模様だけでなく、湿度にも気を付けながら熱中症対策を行っていきたいと思います。
また、この時期は様々な感染症が流行る時期でもあります。集団生活の場では感染症が一気に広がりを見せる場合がありますので、体調に異変が見られたときは登園前に病院受診をしていただいたり、家庭保育で様子を見ていただくなど、感染拡大防止のためにご協力をお願いいたします。
今回は「褒める」ということについて少しお話をしたいと思います。日本の子どもたちは世界の子どもたちと比べて自己肯定感が低いと言われています。これは日頃から否定的な言葉を耳にする機会が多いということに原因があるとも言われていますが、もともと日本人の特徴である謙虚さや厳しさといった文化的背景も、大きく影響しているように感じます。その子どもの自己肯定感を上げるために、近年では「褒める」「褒めて育てる」というキーワードをよく目にするようになりました。これはとても良いことだと感じています。確かに子どもは褒められればうれしくなって、良い行動を繰り返したり、さらに頑張ったり、自信をつけて積極的になったりと良い影響がいろいろと出てきます。「褒める」ことは子育てにおいてとても重要なキーワードであることは間違いないと思います。
ただ、闇雲にとにかく褒め続ければよいのかというと、決してそうではありません。褒めるポイントを間違えてしまうと逆効果になってしまうという注意点もあります。例えば、褒めるのは勝ち負けや成績や点数などの結果ではなく、その過程での行動や努力を褒めるということが大切です。結果ばかりを誉めていると、その子は結果ばかりにこだわるようになり、結果を出せない恐れのあることには挑戦せずに避ける道を選択するようになり、結果として子どもの成長にはつながらないという研究結果があります。逆に、結果がどうであれそこまでの努力や過程に焦点を当てて褒めると、子どもは挑戦することや努力をすることに価値を見出し、子どもの可能性がどんどん膨らんでいきます。もちろん、子どもにとっては何かができるようになったり、よい点数をとったり、勝負ごとに勝ったりということは単純に嬉しいことで、わかりやすいことですから、そこを無視することはできません。しかし、その喜びはそこに挑戦する気持ちや努力があったからであり、親としてはそこが一番うれしいことだということを伝えることが大切です。
また気を付けたいもう一つのポイントは、褒めすぎることです。何でもかんでも日頃から過度に褒めていると、こどもはそれが当たり前となって褒められることの喜びが麻痺してきてしまいます。また、子どもの頑張り度合いよりも極端に過剰に褒めてばかりいると、「努力」というものの基準が下がりすぎてしまうことも考えられます。そして何より、褒めるだけでは子育てはできません。時には真剣に子どもと向き合い叱らなくてはならない時が必ずあります。褒めることのみを考えすぎて、しっかりと伝えなければならいことを伝えずにいると、結果として将来子ども自身が苦労することに繋がってしまうので、注意が必要です。
本当によく頑張ったことが、しっかりと子どもの自信につながるよう、大人が子どもの姿を丁寧に見つめ、適切なタイミングで言葉をかけていくことが大切です。そして、子どもを評価するために褒めるのではなく、努力や挑戦する姿を認めていくことが、自己肯定感を育むことにつながります。園でも子どもたちの努力や挑戦する姿を大切にしながら、ご家庭と一緒に子どもたちの成長を支えていきたいと思います。
園長 藤本志磨